七つの椅子
『love』じゃなくてloveに近い『like』なんだ。
じゃぁ何故付き合っている?
それはっ…。
…………。
俺は寂しかったんだ。
忘れたかったんだ。
向日葵の様な笑顔を失って、心に大きく空いた穴を埋めようとしていた。
無意識の内にエレナを利用してしまっていた。
エレナを愛そうと日々を重ねてきた。
でも結局俺は和華菜を愛していた。
俺にとって和華菜の存在は大き過ぎたんだ。
忘れることなんて出来ない。
寿から和華菜を取り返そう。
邪の椅子のせいなら、また元の関係に戻れる。
「はぁ…」
明日、目が覚めて隣にエレナが居なかったら、俺は和華菜を取り戻す術を失う。