シーソーが揺れてる
事の発端はソファーに座ってぼーっとテレビを見ていて、その時ふと携帯がなって・・・。
それはメールマガジンで、でっその時不意に・・・!
「声が聞きたくなったから」
「それさっきも聞いたんだけど?」
「何となく、話がしたくて」「おれとかー?」
「うん」
ここでまた会話が途切れた。春香の周りで聞こえてくるのはつけっぱなしのテレビから流れてる紙おむつのコマーシャルと、遠くの方で誰かが布団を叩いている音だけ。こんなワンシーン、他人から見ればほのぼのとして下手すれば胸がきゅんとなってしまうぐらい幸せな一こまになるだろう。春香はそれをものすごく恨んだ。
「話って何の話?」
そんな春香の心をなぞるように直人の声が響いた。
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