シーソーが揺れてる
大10章

「春ちゃんまたそんなの見てるのー?」
夜7時過ぎ。学校から帰ってきた広美は、「らき☆すた」のDVDを食い入るように見ている春香に声をかけた。
公園を出てから、これと言って行く宛の無かった春香は、とりあえずレンタルショップに飛び込んだ。そこでたまたまやっていた100円セイルに乗っかって、改めてまた見てみたいと思っていた「らき☆すた」のDVDを一気に6枚も借りてきたのだ。
「またそんなのって失礼な」
不満そうに春香は言った。
「まあ元気になってくれたからべつにいいんだけど」
そう言うと広美はキッチンの方へ移動した。
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