シーソーが揺れてる
お風呂から上がった広美は、慌てて下着だけを身につけると、その姿のままバスルームを飛び出してリビングのソファーに走った。
「おっ、おいどうしたんだよ」
直人が聞いてもただ泣き続けるだけで春香の返事は無い。直人はもうあたふたするしかなかった。
「春ちゃん、どうしたの?何があったの?」
広美は春香の肩にそっと手を置いた。
「とりあえず落ち着こう」
直人の台詞は自分に向けられた言葉でもあった。
「電話してたの?誰と?」
肩に手を置いたまま広美はその場にしゃがみ込んだ。
「直人・・・!」
春香は叫ぶように電話の向こうの人の名を呼んだ。すると、その手からとっさに力強いプラスティック音と共に床の上に携帯が叩きつけられた。
「おい何なんだー?」
叩きつけられた携帯の画面から直人の声が聞こえた。
広美は春香の肩から右手を下ろすと、その手で床の上の携帯を拾い上げた。そして、今もなお声を上げて泣き続けている春香をちらっと見ると、拾い上げた携帯の受話器に耳を押し当てた。
「おっ、おいどうしたんだよ」
直人が聞いてもただ泣き続けるだけで春香の返事は無い。直人はもうあたふたするしかなかった。
「春ちゃん、どうしたの?何があったの?」
広美は春香の肩にそっと手を置いた。
「とりあえず落ち着こう」
直人の台詞は自分に向けられた言葉でもあった。
「電話してたの?誰と?」
肩に手を置いたまま広美はその場にしゃがみ込んだ。
「直人・・・!」
春香は叫ぶように電話の向こうの人の名を呼んだ。すると、その手からとっさに力強いプラスティック音と共に床の上に携帯が叩きつけられた。
「おい何なんだー?」
叩きつけられた携帯の画面から直人の声が聞こえた。
広美は春香の肩から右手を下ろすと、その手で床の上の携帯を拾い上げた。そして、今もなお声を上げて泣き続けている春香をちらっと見ると、拾い上げた携帯の受話器に耳を押し当てた。