シーソーが揺れてる
どう答えたらいいかが分からないのか、それとも言葉がうまくまとまらないのか。
広美は身構えて春香の答えを待った。
「友達。幼稚園からの」
まだいまいちまとまり切ってない言葉で春香は答えた。
「そうなんだ」
と、その時玄関のチャイムがけたたましく鳴る音が聞こえた。
「こんばんはー宅配便でーす」
「あー、・・・!」
玄関からの男性の声に広美ははっとした。まだ洋服を着ていなかったことを思い出したのだ。
「すみませーん、今行きまーす」
広美はそう叫びながら急いでバスルームへと走った。
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