シーソーが揺れてる
「おれの夢はなあ、自分の店を持つことなんだ」
「えっ?!」
春香は息を飲んだ。それは今まで見たことのなかった直人の1面をほんの少しではあるが見てしまったような、そんな気がしたからだ。それと同時にまたしても今ここに居る自分にあせりを覚えた。
「あんた、自分の店を持つつもりでいるの?」
あせりを押し隠しながら春香は言った。
「まあな」
直人は照れているのか、春香から目を反らしながら答えた。
「へえ、すごいじゃない」
「まだいつになるかは分からないけどな。親父にだって話してないし。今考えてるのは従業員が一人だな」
「従業員?」
「あー、それを良太にさせようと思ってる」
「なるほど!片山君ならパソコンの技術を拾得してるだろうから事務的なことはできそうだしね。うん、グッドアイディアじゃん?」
春香は頬をにんまりと緩ませた。しかし、直人は声のトーンを少し落とすとこう言うのだ。
「まだ本人はOKしてないけどな」
「その夢、片山君にはもう話したの?」
「少しだけ話した。でも、あいつ無理かもしれんなあ」
「え?なんで?」
「うーん・・・」
直人は遠くの空に目を移して次ぎに続ける言葉を探した。
「えっ?!」
春香は息を飲んだ。それは今まで見たことのなかった直人の1面をほんの少しではあるが見てしまったような、そんな気がしたからだ。それと同時にまたしても今ここに居る自分にあせりを覚えた。
「あんた、自分の店を持つつもりでいるの?」
あせりを押し隠しながら春香は言った。
「まあな」
直人は照れているのか、春香から目を反らしながら答えた。
「へえ、すごいじゃない」
「まだいつになるかは分からないけどな。親父にだって話してないし。今考えてるのは従業員が一人だな」
「従業員?」
「あー、それを良太にさせようと思ってる」
「なるほど!片山君ならパソコンの技術を拾得してるだろうから事務的なことはできそうだしね。うん、グッドアイディアじゃん?」
春香は頬をにんまりと緩ませた。しかし、直人は声のトーンを少し落とすとこう言うのだ。
「まだ本人はOKしてないけどな」
「その夢、片山君にはもう話したの?」
「少しだけ話した。でも、あいつ無理かもしれんなあ」
「え?なんで?」
「うーん・・・」
直人は遠くの空に目を移して次ぎに続ける言葉を探した。