シーソーが揺れてる
「あー」
ほんのり生暖かい風を頬に浴びながら直人はけだるそうな声を発した。
「どうしたのよ」
その声に、春香ははっと直人の後ろ姿に目を見張った。
「気持ち悪りい」
「はあ・・・」
春香はその後ろ姿に冷たいため息をこぼすと続けていう。
「だから言ったでしょう、食べてすぐだから酔うよって」
直人は吹いてくる風を鼻から大きく吸い込んだ。
「何か飲みなよ。鞄の中に出納あるでしょう?持ってきてあげる」
「無い」
「えー、あんた水分持ってきてないの?」
「うん。だって重てえし」
姿勢を変えることなく直人は答える。
「そう言う問題じゃないでしょう?こんな外暑いのに、熱中症にでもなったらどうすんのよ」
春香はぐっと背伸びをすると、目を凝らして辺りを見渡した。と、公園の入り口近くにいつもは目も暮れなかった物がぼんと飛び込んだ。
自販機だ。
春香はシーソーからぴょんと地面に降り立つと、さきほどまで居たいつものベンチまで舞い戻った。
ほんのり生暖かい風を頬に浴びながら直人はけだるそうな声を発した。
「どうしたのよ」
その声に、春香ははっと直人の後ろ姿に目を見張った。
「気持ち悪りい」
「はあ・・・」
春香はその後ろ姿に冷たいため息をこぼすと続けていう。
「だから言ったでしょう、食べてすぐだから酔うよって」
直人は吹いてくる風を鼻から大きく吸い込んだ。
「何か飲みなよ。鞄の中に出納あるでしょう?持ってきてあげる」
「無い」
「えー、あんた水分持ってきてないの?」
「うん。だって重てえし」
姿勢を変えることなく直人は答える。
「そう言う問題じゃないでしょう?こんな外暑いのに、熱中症にでもなったらどうすんのよ」
春香はぐっと背伸びをすると、目を凝らして辺りを見渡した。と、公園の入り口近くにいつもは目も暮れなかった物がぼんと飛び込んだ。
自販機だ。
春香はシーソーからぴょんと地面に降り立つと、さきほどまで居たいつものベンチまで舞い戻った。