シーソーが揺れてる
「そうなんだ」
そう広美が相づちを打った時だ。
「あの、もしよかったら一緒にどうですか?」
「えっ?」
直人からの突然の提案に、春香は不安そうな目で広美を、驚いたような目で直人をそれぞれ見た。
そんな春香の視線に広美は気づいているのかいないのか、
「えっ、いいの?」
と嬉しそうに二人に尋ねた。
「直人がいいなら私はどっちでもいいけど」
そんなわけで3人は歩いて数分のところにある喫茶店へと向かった。

喫茶店で3人はいろんな話をした。
春香と直人はいつからの友達なのか、直人の仕事のこと、広美と春香の関係、広美の大まかなプロフィール、それぞれの過去曝露大会など、あっと言う間に時間は過ぎて、気がつくともうすぐ4時になるところだった。
店を出る時直人は広美の分も払うつもりだったが、
「私は勝手に参加しただけだから」
と断るばかりだったので二人分を払って、広美は自分の財布からお金を出した。
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