シーソーが揺れてる
広美は慎重な面持ちで話始めた。
「私もできればずっと一緒に居てあげたいけど、私の就職がもし無事に決まれば、来年の春にはこの部屋を出なきゃいけなくなるんだよ」
「えっ、・・・」
広美の言葉はまるで重たい何かで頭を1発叩かれたような、そんな感じがした。
広美は現在専門学校の2年生で、来年3月には卒業することになっている。例えこの近くで就職が決まって引き続きこの部屋に住むことになったとしても、春香自身もずっとこのまま何もせずにふらふら歩いているわけにはいかない。
それは自分でも分かっている。だが何をすればいいのか、具体的なこととなると全く考えられない。もう自分には何も無いからだ。
「春ちゃんもいずれは社会に出て働かないといけないんだよ」
「うーん」
「まあ今の時代なかなか仕事も見つからないんだけどさあ。それでも、少しづつでも何かしていかないと、春ちゃんの人生もったいないよ」
「それは分かってるけど・・・」
そこで広美は言葉を切った。テレビからは人々の「あーっ!」と言う悲鳴にも似た叫びが聞こえてきた。
それを横目に春香は広美の言葉を待った。
「私もできればずっと一緒に居てあげたいけど、私の就職がもし無事に決まれば、来年の春にはこの部屋を出なきゃいけなくなるんだよ」
「えっ、・・・」
広美の言葉はまるで重たい何かで頭を1発叩かれたような、そんな感じがした。
広美は現在専門学校の2年生で、来年3月には卒業することになっている。例えこの近くで就職が決まって引き続きこの部屋に住むことになったとしても、春香自身もずっとこのまま何もせずにふらふら歩いているわけにはいかない。
それは自分でも分かっている。だが何をすればいいのか、具体的なこととなると全く考えられない。もう自分には何も無いからだ。
「春ちゃんもいずれは社会に出て働かないといけないんだよ」
「うーん」
「まあ今の時代なかなか仕事も見つからないんだけどさあ。それでも、少しづつでも何かしていかないと、春ちゃんの人生もったいないよ」
「それは分かってるけど・・・」
そこで広美は言葉を切った。テレビからは人々の「あーっ!」と言う悲鳴にも似た叫びが聞こえてきた。
それを横目に春香は広美の言葉を待った。