シーソーが揺れてる
すると何を思ったのか、広美は急にその場から立ち上がると、寝室の方へと歩き出した。
もう話は終わったのかと思い、春香はテレビのリモコンに手を延ばした。
手当たり次第チャンネルを変えていると広美が戻ってきた。
「そのためにもさ」
そう言って広美は春香の前に1枚の紙を突きつけた。
「何よ」
春香は何の気も無くその紙に目を走らせる。
そしてほんの数秒で春香は思い出した。
「げっ、あんたまだそんな物持ってたの?」
顔をひきつらせて春香は聞いた。
「うんもちろん。てことで春ちゃん、とりあえずここでバイトしてみなよ」広美はメイド居酒屋のチラシをひらひらさせて言う。
「そんなバイト絶対嫌!」
春香が言い切った時、右ポケットの携帯が電話を知らせる着信音を鳴らした。
「あっお母さんからかもしれないよ。出なよ」
本当は出たくなかったけど、これ以上広美にあれこれ言われるのも嫌だったので仕方なく出てみることにした。
「もしもし」
「あっ、西山さんですか?こんばんは。今電話よろしかったでしょうか?」
恐る恐る小声で電話に出た春香の耳に聞こえてきたのは、いつもよりさらに畏まった様子の良太の声だった。
もう話は終わったのかと思い、春香はテレビのリモコンに手を延ばした。
手当たり次第チャンネルを変えていると広美が戻ってきた。
「そのためにもさ」
そう言って広美は春香の前に1枚の紙を突きつけた。
「何よ」
春香は何の気も無くその紙に目を走らせる。
そしてほんの数秒で春香は思い出した。
「げっ、あんたまだそんな物持ってたの?」
顔をひきつらせて春香は聞いた。
「うんもちろん。てことで春ちゃん、とりあえずここでバイトしてみなよ」広美はメイド居酒屋のチラシをひらひらさせて言う。
「そんなバイト絶対嫌!」
春香が言い切った時、右ポケットの携帯が電話を知らせる着信音を鳴らした。
「あっお母さんからかもしれないよ。出なよ」
本当は出たくなかったけど、これ以上広美にあれこれ言われるのも嫌だったので仕方なく出てみることにした。
「もしもし」
「あっ、西山さんですか?こんばんは。今電話よろしかったでしょうか?」
恐る恐る小声で電話に出た春香の耳に聞こえてきたのは、いつもよりさらに畏まった様子の良太の声だった。