シーソーが揺れてる
「いつも慕ってる先輩はどうしたの?」
「えっ、・・・?」
「いつも慕ってる先輩」と言う春香の言葉に良太は戸惑った。
いつもの西山さんなら、そんなこと言わないはずなのに・・・。
一方、戸惑いがちな良太に気づいた春香は、三日前の直人の言葉を思い出していた。
「こんどは良太とデートしてやってくれ」
あいつほんとにそうしたのねえ?と、春香は心の中で呆れ気味に笑った。
「杉浦先輩は今日仕事が片づかなくて昼にもかかってるようです」
良太はそう答えたが、じつは嘘なのだ。と言うのも・・・。
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