シーソーが揺れてる
「そうなんだ」
そんな相づちを打つのがやっとだった。
「うん」
受話器を通じて重苦しい空気が伝わってくる。
それをどうにか打ち破ろうとしたのか、直人は思い出したように言う。
「そういえば今週じゃなかったかなあ?良太の好きなゲーム、ほらあのー、ドラゴンボール」
「それ、ドラゴンクエストじゃなくて?」
全く、こんな時に分かり安いぼけをかますの辞めてくれない?春香はそう言いたかったが、良太の事態に重たく沈みそうな心に唇が追いつかなかった。
「まあ似たようなもんよ」
「全然違うし。たぶん・・・私ドラクエやったことないから。友達の話とかCMで見て知ってるだけで」
「ふーんそう」
直人の声には疑念が感じられた。
「すみませんね。どうせ私はユルオタ女子ですよ」
「誰もおまえがオタクだとは言ってないけど?」
「あーっ・・・」
春香は数秒前の自分の発言に恥ずかしさを覚えはがゆくなった。
そんな相づちを打つのがやっとだった。
「うん」
受話器を通じて重苦しい空気が伝わってくる。
それをどうにか打ち破ろうとしたのか、直人は思い出したように言う。
「そういえば今週じゃなかったかなあ?良太の好きなゲーム、ほらあのー、ドラゴンボール」
「それ、ドラゴンクエストじゃなくて?」
全く、こんな時に分かり安いぼけをかますの辞めてくれない?春香はそう言いたかったが、良太の事態に重たく沈みそうな心に唇が追いつかなかった。
「まあ似たようなもんよ」
「全然違うし。たぶん・・・私ドラクエやったことないから。友達の話とかCMで見て知ってるだけで」
「ふーんそう」
直人の声には疑念が感じられた。
「すみませんね。どうせ私はユルオタ女子ですよ」
「誰もおまえがオタクだとは言ってないけど?」
「あーっ・・・」
春香は数秒前の自分の発言に恥ずかしさを覚えはがゆくなった。