シーソーが揺れてる
「えっ、それ?」
直人の意外な選択に、春香は思わず心の言葉を声に出していた。
「だめなのか?」
「いやだめじゃないけど・・・私はてっきりウィンナーロールを選ぶと思ってたから」
「おれあっこのアップルパイ食べたことないもん。この前良太にあげた時あいつこれ美味しいって言ってたからほんとかなあって思って」
直人は早速袋の中のアップルパイを摘み出すと引き続きこう言った。
「うん、レシートは入ってないな」
「えっレシート?」
せっかくなので今回はウィンナーロールを選んで一口かじった春香は不思議そうな目を直人に向けた。
「あの時西山の手作りだって言って良太にあげたらあいつからレシートが帰ってきたんだよ」
「えっあーっ・・・」
危うく春香は噛み砕いていたウィンナーロールを吹き出しそうになった。そのぐらい自分の爪の甘さを恥じた。
「ったく、レシートぐらいちゃんと財布に入れとけよー。まるでおれが仕組んだみたいじゃないか」
「これ西山の手作りだって言って渡すからって最初に言ったのはあんたでしょう」
「えーそうだったかー?あっそうだ、良太で思い出した」
直人は軽く手を打つと、ほんの少し表情を曇らせた。
直人の意外な選択に、春香は思わず心の言葉を声に出していた。
「だめなのか?」
「いやだめじゃないけど・・・私はてっきりウィンナーロールを選ぶと思ってたから」
「おれあっこのアップルパイ食べたことないもん。この前良太にあげた時あいつこれ美味しいって言ってたからほんとかなあって思って」
直人は早速袋の中のアップルパイを摘み出すと引き続きこう言った。
「うん、レシートは入ってないな」
「えっレシート?」
せっかくなので今回はウィンナーロールを選んで一口かじった春香は不思議そうな目を直人に向けた。
「あの時西山の手作りだって言って良太にあげたらあいつからレシートが帰ってきたんだよ」
「えっあーっ・・・」
危うく春香は噛み砕いていたウィンナーロールを吹き出しそうになった。そのぐらい自分の爪の甘さを恥じた。
「ったく、レシートぐらいちゃんと財布に入れとけよー。まるでおれが仕組んだみたいじゃないか」
「これ西山の手作りだって言って渡すからって最初に言ったのはあんたでしょう」
「えーそうだったかー?あっそうだ、良太で思い出した」
直人は軽く手を打つと、ほんの少し表情を曇らせた。