シーソーが揺れてる
「春ちゃんもアイス食べる?」
コンビニの駐車場に入ると広美は春香の方に振り返って叫んだ。
「私いらない」
春香の返事を聞くと、広美はさっさとコンビニの入り口へと走った。春香も仕方なくその後に並んだ。
コンビニに入ると広美は早速アイスが並ぶ冷蔵庫に直行した。
特に買うものが無い春香は、時間潰しにと雑誌コーナーの前で立ち止まり、目の前の週刊誌を手に取った。
ぱらぱらとページをめくってみたがこれと言っておもしろそうな話は無かった。人気アイドル同士の熱愛、有名俳優と美人モデルとの深夜の密会、セレブのゴージャスな生活・・・。どれもこれも今日の朝から昼間にかけてやってたテレビと同じような内容ばかりだった。
「ったくほんとくだらねえ」
春香は小さく呟いて週刊誌を閉じると元の位置に返した。
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