シーソーが揺れてる
「何を?」
春香は思わず直人を見た。
「おれもセーラームーン見てた」
「何だよそれ」
春香はぷっと吹き出した。
「おい知ってるか?あの子たち変身する時一瞬胸がはだけるんだぜ」
直人は目をぱちぱちさせなながら春香に言った。
「知ってるわよそんなこと」
「今改めて思ってもすげえなあ」
「何が」
「あの大きさ・・・」
「うーん、確かに・・・!って、昼間っから何ちゅうトークしてんだよ私ら」
「そんな細かいこと気にしない気にしない」
春香たちが座るベンチの向こう側にある砂場では、ちょうど今兄弟らしき子供たちとその母親らしき若い女性が楽しそうに遊んでいる真っ最中だった。
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