トーク!
何もなかったかのように電話してみようか。
そうすれば、優しい新杉さんはきっと、いつものように笑って相槌をうってくれる。


もういっそ片思いだと割り切って、新杉さんに会えるだけで幸せだって思えばいいんじゃないだろうか。


欲張りすぎてたのかもしんない。
付き合えたから、その先を求めてしまった。


ただ、気持ちさえ伝わればいいと思ってたのに、それじゃ足りなくなった。



初めて話したその日、あたしはその笑顔に頭の中で鐘の音が鳴ったような衝撃を受けた。
一目ぼれって言ったら軽く思われるかもしれないけど、あたしは一瞬で恋に落ちてた。


どんな時でもにこやかで、人の失敗まで笑顔で払拭しちゃう先輩が好きだった。


おっとりしてるのにスポーツとか超できちゃうところに益々好きが募った。

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