逃げる女
『あのさ、少しか時間ある?ないなら店が終わってからで構わないんだ。』


「今日は休みだから…夜より早い時間の方がいい。」


『今からは?無理?』



「どこに行けば…」



森田君の指定したお店で会うことになった。


電話したらきっと会う事になる。わかっていたはずなのに、支度をする体はとても重い。


逃げていちゃ駄目だ。
いつまでも過去に囚われずに前に進みたい。
そう思った筈でしょ?





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