逃げる女
『俺さ…電話とか、メールとか…しつこくしちゃうんだよね…あと…キスとか…その…Sexとか…』


「―ッ!!そ、そんなに?振られちゃうくらい?」



『やっぱり…無理だよね。』



た、確かにカラオケBoxでのキスもずっとしてたし、こないだなんて不在着信15件だもんね。
そういうのウザイって思っちゃう子もいるよね。



「私、そういう人と付き合った事ないから、よくわからないけど…大丈夫だよ。」


『ほ、んとう?』


「嫌な事は嫌ってはっきり言うし。それで少しか改心してくれるなら、全然平気。」


『するよ!言ってくれれば、反省だって出来るし、我慢もできる。』


我慢って…


「どれだけしつこいのか、まだわからないから、最初から我慢しないでね。」


『美紀ちゃん…ありがとう。』



ぎゅっと抱きしめてきた大志君の背中に私も腕を回す。



『あ!また忘れる所だった。』


「何を?」


大志君の胸の中で問い掛ける。




『美紀ちゃん。大好きだよ。こんな俺だけど…付き合って下さい。』


「うん。もちろん。」



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