逃げる女
背中を摩りながら、

「平気?だからやめとけって言ったのに。」



『ま、まだまだいけるから…勝負は終わってな…うぇっ…』



吐いてるのにまだ言うか。




「もう…いいよ。勝負は吐いた時点でそっちの負け。だけど…教えてもいいよ」

こんな必死になってるのみたらなんか可笑しくなってきた。自然と笑みが零れる



『え?い、いいの?』



「うん。」



『よっしゃあっ!!』


トイレでガッツポーズをする大志君がかわいくみえた


それから2人で席に戻って少し話して、合コンは終了


帰り際、大志君は他の女の子に番号とか聞かれていたけれど、教えなかったんだ。



些細な事だけど、それが嬉しくて。


私の連絡先聞くために必死になって、私にだけ教えてくれた大志君の連絡先。
そんな事を嬉しいと思う私は、大志君の事気になってるんだなって思った。



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