逃げる女
なんて狡いのだろう。


いつまでも返事をしないで、待たせてしまって。



きっぱり断らない私は、告白された時より杉田さんに気があるんだと思う。




自分の気持ちなのに、はっきり好きと断言出来ずにいる。



恋愛に臆病になってしまった私。


どうしたら、あの時を完全に過去の出来事として忘れる事が出来るのだろう。























「おはようございます。」


家にいても、することもない私は少し早めにバイト先へ行った。



『朋美早いな。飯は?』


「食べてきました。着替えて、片付け手伝いますね。」


私が行った時ランチタイム終了後すぐで、お客はいないけど、まだ各テーブルの上には食べ終えた食器類が置かれたままの状態だった。





「忙しかったみたいですね。」


『今日は久しぶりに晴れているからな。』



そう、爆弾低気圧も去り札幌は何日振りかの綺麗な青空が広がっていた。




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