双子×双子
神無は一瞬にやっとした笑みをした。その行動に気づいた悠祐は咄嗟に声をかける。だが、それは既に遅く声が届くのと同時にベッドの上でまだ座っている恭祐にのしかかる。恭祐も悠祐の声でハッと気づいたがその時にはもう押し倒された後だった。


「恭ちゃん!」


「?!…わっ!」


衝撃を受けた状態の恭祐に隙を与えずそのまま唇を奪う。


「ん!んんっ!んっ!んぅっ…んはっ…はぁっはぁっ…っ!…っっ!んん!…」


恭祐は引き離そうともがく。そしてやっと離れたと荒い息をしながら動こうとした瞬間再び唇が重なる。それに加え生温いモノを感じ目を見開くと手に力を込めた。悠祐もいつの間にか近くにまで来ていてほぼ同時に引き離す。


「恭ちゃんから離れろ!」

「んんっ…んはぁっ…っ…はぁっはぁっはぁっはぁっ…」


恭祐は力が入ったのはその一瞬だけで神無が離れた瞬間力尽きたように倒れた。悠祐は神無をベッドから離し2人の間で恭祐を盾のように庇う。


「お前…恭ちゃんに何すんだ。」


神無をギラッと睨んだが当の本人は気にした様子はなく受け流す。


「いいじゃないこれくらい。知ってますよ。悠祐先輩、水無の事無理矢理にでもヤろうとしてましたよね。恭祐先輩だって気づいてますよ。…ですよね?」


恭祐は一つ頷いた。


「え…」


水無は神無の言葉を聞くと神無の後ろへ身を隠した。


「誤解だよ水無くん。そんな逃げないでよ〜。」

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