夢のほとり~妖と華~
やっぱり、お寺っていうのは、あれが見える人には。
少し…ツラい…
いくら前髪で隠していても、少しは見えてしまう。
いえいえ、ウジャウジャと見えてしまう。
年頃の女の子にはツラい…ツラすぎる環境なのだ。
すでに、病んでる私は、もっと病んでしまいそうになっていた。
「じゃあ…行ってきます」
元気よく挨拶をする。
「道にはまよわないでよ!つむぎ!気をつけてね」
と、ヒラヒラと手を降るお母さん。