夢のほとり~妖と華~
†守声†
「大丈夫だって…」
そう言って手を振り替えした。
新しい学校へと向かって歩く私の目に飛び込む、自然豊かな場所…
というか、田舎町…
周りは山、また山、に囲まれ道の周りには畑に田んぼが続く。
その時、何かに躓いた私は、勢いよく倒れ、地面に頭をぶつけた。
「イタタッ…頭にコブ出来てるし」
私は、地面にぶつけた頭を擦りながら、周りを見渡した。
あれ?ここって……
そう、毎晩、見るあの夢と同じ。
真っ暗な闇の中から、聞こえてくる歌。
また私の体が、固まる。
どうして…これって夢?だよね…
私、転びながら寝ちゃったの?
『おい。そこの女!そっちには行くな!こっちに来い!』
昨日…夢で話しかけられた時と同じ声?
今度は、ハッキリと聞こえる…でも、どうして…
私は、歌声がする方に行くのも、嫌な感じがするけど、この声の方へ行くのも、嫌な感じがした。