夢のほとり~妖と華~
「おはようございます」
とりあえず挨拶をしてみた私。
『…おはようございます。地味な娘さん!その様子だとよく眠れたみたいですね!!』
「あの…その地味な娘さんはヤメテもらえませんか?私には、ちゃんとした名前があるんです」
確かに、私は地味でちょっぴり暗め…。いえいえ、かなり暗めですが…何度も地味な娘さん呼ばわりはヘコむ。
『そうですよね。あなたにも名前ぐらいあるでしょう。ならその名前を聞かせて頂きましょう。』
「えっと…神代 つむぎです。」
『つむぎさんですか…私の名前は昨日の夜お伝えしましたよね?』
「あっ。はい…」
って!半分、眠たくて名前覚えてない。なんて言えない。
なんて名前だったっけ…
『…犬黎。起きているのでしょう…まさかと思いますが、彼女の名前を今、知ったなどと言わないでしょうね~』
『うん‥まぁ。名前なんて俺には興味なかったから特に気にしてなかった。』
『はぁ…お前という奴は‥まさか!!お前の名前を教えてない!!!などとは言わないでしょうね~』
妙案はジロリと犬黎を睨んだ…