夢のほとり~妖と華~
ん!?ん!?ん!?ん!?
この人…誰と話してるの?
だって、この場所には私とこの人と犬と猫と狐しかいないんですけど…‥‥??
「あの…えっと…」
『安斎 妙案です。私の名前は、どうせ覚えていなかったのでしょう…‥』
「ごめんなさい。その安斎さんは、誰と話してたんですか!?」
はぁぁ…と大きなため息をつく妙案。
『‥犬黎。』
と私の足元にいる犬を指差した。
「そうですか…」
えぇぇぇ!!
今、犬を指差したよね??この人、頭おかしいんじゃ!?
動物と会話できるスゴ技を持った人なの!?
「安斎さん‥‥‥あれ犬ですよ」
『てめぇ…あれ呼ばわりするのか、この俺様を…』
「いっ 犬が喋ったぁぁ!!」
そうか、これは夢のまた夢なんだ。だから喋る犬がいて当然なんだ。
一人で、ウンウンと納得していると…
『もしかして、つむぎさんは何も知らず契りを交わしたとか言いませんよね!?』
「はい…これといって…」
『犬…黎…』