夢のほとり~妖と華~
『…ふふっ』
不敵な笑みを浮かべながら鈴皇は私に近付いた。
まっ、まさか…
私を殺すんじゃ…
ジリジリと歩みよる鈴皇。思わず私は目を閉じた。
………―ジョキ…………
………????!―…
今、変な音しなかった?
私は恐る恐る目を開けると…
いつもより、強く感じる太陽の光…
そして…いつもにましてハッキリと見える鈴皇の顔………!?
私は、慌て自分の顔を触って、そして下を見た。
そこには、ずっと幽霊を見ないように伸ばし続けた髪が落ちていた。
まさかと思いますけど…
「鈴皇、まっまさか私の前髪を」
『うん。僕が切ってあげたよ♪だって毬尾が気になるって言うから、ほらっ毬尾♪』
切っちゃったんですね…
私の前髪を………
『おぉ…つむぎ姫!!これはなんと…』
姫…???
って誰が????