夢のほとり~妖と華~

『‥?』


犬黎は頭を傾げた。

そのまま、犬黎はお寺の中へ戻っていった。




一人になった私は、また考えこんでいた。


あぁ…いつになったら戻れるんだろう。

まてよ!?夢を見て此処へきたなら…


!!!!



また、夢を見て‥?


でも、此処にきたのは犬黎が私を引っ張りこんだから!?


じゃあ、帰るにはどうしたらいいの。



ガクッと肩を落とした。


帰りかたすら分からないなんて…






『つむぎひ~め~』


毬尾の声がしたかと思えば、なぜか私の膝の上に座っていた。


なんか、変な感じ‥

狐が膝の上にいるなんて。

他人から見たら、きっと怪しい人だろうな‥


「ねぇ毬尾…その姫つけるのヤメて。つむぎでいいよ…」


私は、毬尾を膝から降ろし、トボトボとお寺の中へ入った。







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