YO★RA
家についたら予想通り誰もいなかった。
そりゃそうだ。
親はどちらもハードな仕事に入っているのだから。
休める暇はないのだ。
もしも親が家にいたら、何かが起こったに違いない。
そして、怒られるだろう。
他人がいない限り私を殴り、傷つけ続ける…。
だが、今回は ずる休みと同類の出来事だった。
だからいつも以上に酷い暴行を加えられるに違いないと確信していた。
とにかく誰もいなくてホッとした。
親は帰って来るまでに家に帰っており、いつも9:00過ぎに私は帰ってくる。
だからその時間が過ぎるまで、自分の部屋に閉じこもっていた。
しかしいつ私の部屋に親が入ってくるのか分からない。
だから携帯を持って押し入れの奥に隠れていた。
何か小さな音が聞こえるだけで帰ってきたと怯えながら時が過ぎていった。
しばらく時間がたったら、いつの間にか寝てしまった。
疲れていたのだろう。
人に裏切られるのは初めてだったから。
そのつらい一日は過ぎた。

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