YO★RA
ある日、いつもより長く出掛けていた。
怒られると思った。
足取りが重い。
でも帰らなきゃ!
そう足に訴えながら家についた。
家の中に入った。
時計を見たら9:30ちょい過ぎの時間であった。
いつもならとっくに両親は帰ってきている。
電気は点いているのに誰もいない。
その時だった。
“グサッ、グチャ…。”
何かを刺した音がした。
その音と同時
その後すぐに
“ドサッ…”
何かが倒れた音がした。
嫌な予感がした。
和室からだ。
恐る恐る行ってみた。
覗いてみると両親が血だらけで倒れていた。
誰かに刺されたと思った。
救急車を呼ぼうとした。
その時父は口を開いて言った。
「助けて…く…れ…。まだ…死に…たく…な…い…。」
微かだがそう言った。
“自業自得だ!普段私にひどいことをする親だ!このまま死んじまえばいいんだ!!”
そう思った。
けど、いくら今まで酷いことをしてきても親は親だ。
それに、死んでしまったら私は今後どうすればいい?
もう学校には通ってないに等しい。
それに近所の人にもあまりよく思われてない。
この私は…。
そうあれこれ考えていると頭がおかしくなりそうでたまらなかった。
そして私はいつのまにか倒れていた。
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