先生へ -君に詠む愛の歌-
そして閉会式。


今年もなんとか終わった。


「はぁ~。」


疲れがどっと出て

会議室の机に突っ伏した。


「大丈夫か?柚那。」


そう言って先生が

私の頭をポンってした。


「・・・。
 大丈夫じゃないです。」


突っ伏したまま答えた。


「んーじゃあ
 まだ少し時間あるし
 ちょっと寝てていいよ。」


そう言って私にジャージの

上着をかけてくれた。


ヤバイ・・・

顔赤いかも・・・。


「気が張ってて眠れないから、
 先生何か話ししてて下さい。」


テレ隠しに言ったつもりが

なんか甘えたみたいになっちゃった。


「ん?俺の声は
 眠りを誘うからか?(笑)
 んー・・・
 百人一首は知ってるか?」


「勉強したことないです。」


「そうか。
 百人一首ってのはな・・・」


先生はゆっくりと

百人一首の説明を始めた。


ぜんぜん興味がない話しだったから


先生のイイ声で


私は眠りに落ちていった・・・。

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