先生へ -君に詠む愛の歌-
「あ、あった。」


「はや~い♪さすが柚那!」


「けどこれ書き写すの
 大変そうだなぁ~
 まぁしかたないか。
 私が写すからそれを
 あとで佳央が写す??」


「うん♪そうする~♪」



私はパソコンの画面を見ながら


意味をどんどん写していった。


ん?

『かくとだに

 えやはいぶきの

 さしも草

 さしも知じな

 もゆる思ひを』


これって・・・

たしか壬生先生が

言ってたやつ・・・かな??


しっかり覚えてはないんだけど

なんかそれっぽいような・・・。


えーと

意味は・・・

あなたを好きだと

言うことさえ

言うことができないのだから

ましてや、伊吹山の

さしも草が燃えるように

私の想いの火がこんなにも

激しく燃えているとは

あなたは知らないだろう


?!!!///


私は一気に赤面してしまった。


< 108 / 337 >

この作品をシェア

pagetop