先生へ -君に詠む愛の歌-
演劇も無事終って


ほっと一息。


これから生徒会の仕事。


とりあえず生徒会室へ向かう。


はぁ~


それにしても、あのドレス


すっごく恥ずかしかった!!


なんか壬生先生まで


見にきちゃってたし・・・。


なんか怖いオーラ出てたけど・・・。


なんて考えてたら


キレイで勝気そうな女の人に


声をかけられた。



「藤里さんよねぇ?」



「はい。そうですけど?」



「ちょっといい?」


「はい。」



生徒会室まであと少しと


いうところの階段のあたり。


制服を着ているから

先輩なんだろうけど

すごく私を睨んでる・・・。


「なんでしょうか?」


「あのさぁ。
 生徒会だかなんだか
 知らないけどさ、
 ちょっと壬生先生に
 近よりすぎなんじゃないの?!」



「近よりすぎと言われても・・・」


「自分が美人で人気あるからって
 久世にも手出してるんでしょ?!
 調子ノってんじゃないよ!」


「・・・。
 壬生先生が好きなんですか?」


「だったら何?!」


「壬生先生に直接気持ちを
 伝えたらどうですか?
 壬生先生はちゃんと
 誠実に答えてくれると思いますよ。」


先生は人を好きになる気持ちを

軽くは思ってないって言った。


私の言葉を聞いてありがとうって


言ってくれた。


きっとこの人の想いにも


ちゃんと向き合って


答えてくれる。


「なに私は壬生先生のこと
 全部知ってますみたいな
 言い方してんの?!!
 ムカツクだよ!!!」


そう言って私に手をあげようと


してきた。


必死に抵抗した。




ズルッ




あ!ヤバイ!



落ちる!!!













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