先生へ -君に詠む愛の歌-
*****佳央視点*****

伊波先生がゆっくりと

話しを始めた。


柚那は精神の

自己防衛のために

記憶を失ったんだろうと。


最後に言った

『好きになって
 ごめんなさい』


という言葉に

きっと何かあると

考えてると。


そして私に心当たりはあるか

聞いてきた。


私は直斗先生のことを話した。


私たちの人としての考え方に


大きな影響を与えた人だったこと。


柚那は直斗先生に恋をして

告白したこと。


受験が終わったら

バイクに乗せてもらう約束をしてたこと。





そして


受験の3日前に


交通事故で亡くなったことも・・・。






けど、伊波先生は


『好きになって
 ごめんなさい』


には、あまり当てはまらないような


気がすると言った・・・。



< 124 / 337 >

この作品をシェア

pagetop