先生へ -君に詠む愛の歌-
病室を出たら

壬生先生と伊波先生が

待っててくれた。


なんか伊波先生が

笑ってて、壬生先生が

微妙な顔してる。


なんなんだろう??


私に気づいて壬生先生が


「行こうか!」


って言って私の荷物を

奪い取った。


それを見てまた

伊波先生が笑ってた。


「壬生先生、それじゃあ
 ひったくりみたいですよ。」


「うるさい!///
 行こう柚那!」


そう言って私の手を

引っ張って行く先生。


「じゃあまた学校でね、
 藤里さん。」


そう言って伊波先生は

手を振ってくれた。


「あ、はい!」


私は返事をするのが


精一杯でちゃんとお礼も


言えないまま


壬生先生に引っ張って行かれた。


< 146 / 337 >

この作品をシェア

pagetop