先生へ -君に詠む愛の歌-
*****壬生先生視点*****

昨日・・・

柚那が準備室に来なかった。


誕生日プレゼント・・・

渡せてない。


昨日、柚那が保健室から

出てくるのを見てしまった。


俺の頭の中が

イヤな考えばかりで埋まっていく。


今日もなぜか

生徒会室に来ない。


メールをしても

携帯を鳴らしても

連絡がない。


心配で仕方ないはずなのに

俺は動くことができない。


プレゼントだって

家まで届けることも

できたんだ・・・


なのに


なぜか行けなかった。




柚那と会えば会うほど


どんどん自分が強く惹かれて


いくのがわかるんだ・・・


柚那を愛おしく思う。



そしてそれと同時に


俺を襲う柚那を失う


かもしれないことへの恐怖感・・・




俺は・・・


柚那の背負ってた闇に


とらわれて



しまったのかもしれない・・・




自分が情けないよ・・・。




柚那。


もう少しだけ時間をくれ。


必ず乗り越えて


君の元にいくから。


少しだけ待ってて欲しい・・・。


伊波のものなんかに

ならないでくれ・・・。



*****壬生先生視点終了*****

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