先生へ -君に詠む愛の歌-
かくとだに


えやはいぶきの


さしも草

 
さしも知らじな


もゆる思ひを




壬生先生は教師という立場で


この歌を私に送った。




そして私が




玉の緒よ


絶えなば絶えね


ながらへば


しのぶることの


よわりもぞする



と、先生に送った。



久世先輩にケガを

負わせた私は

久世先輩と付き合っていた

もしくはそれに近い状態で

いなければならなかったのに


それなのに壬生先生に恋をした。


だから私はこの歌を先生に

送ったんだろう・・・。



そうすればすべて

話しがつながっていく・・・。




私は・・・


久世先輩の元に


戻らなければならない・・・



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§先生からの歌の意味

あなたを好きだと言うことさえ
言うことができないのだから
ましてや、伊吹山のさしも草が
燃えるように私の想いの火が
こんなにも激しく燃えているとは
あなたは知らないだろう。

§柚那からの歌の意味

私の命よ
絶えるなら絶えてほしい。
このまま生きながらえていたら
胸の思いをこらえて
耐えている力が弱まって
秘めている思いが世間に知られて
しまうかもしれないから

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