先生へ -君に詠む愛の歌-
続けて吉岡先輩が話す。

「じゃあまずは生徒会長。
 主に議会の進行、採決
 総合的な判断などを行います。
 では、立候補は?」

先ほどとは違い、

とても静かになる会議室。

「立候補は久世だけだな。
 じゃあ久世、お前で決定だ。」

「えぇー?!
 ぜんぜん手あげてないし!!」

さすがにあせって立ち上がって

抗議する久世先輩。



「私のお願い聞いてくれないの??」


吉岡先輩は胸の前でお祈りポーズをとり

目をウルませ久世先輩をみつめてる・・・。

なんたる名演技・・・。


「わかったよ・・・そこまで言うなら・・・。」


久世先輩は片足をイスに乗せ、

前髪を軽く払い、わざとらしく

かっこつけてる感じで返答した。

こちらもまた名演技・・・。

「おい。イスに足乗せんな。」

さっとクールに戻る吉岡先輩。

「あ、はぃ!」

あわただしく座る久世先輩。

「それでは会長は久世で決定します。
 次に副会長の立候補を・・・」

「あ~乗せられたぁ~」

横で崩れ落ちる久世先輩。


「ノリノリだったじゃないですかぁ~(笑)」



思わず言ってしまう。



「まぁ俺も責任感ある仕事好きだしね♪」



ニコって笑って姿勢を戻した。




 


 
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