先生へ -君に詠む愛の歌-
生徒会室に入ろうと

した時、久世先輩が


出てきた。


「あ、柚那ちゃん。」


「久世先輩。あの・・。」


「全部知ったって顔だね。」


「はい・・・。」


「ごめんね。
 もう邪魔しないから。
 それじゃあね。」


「久世先輩。
 私を好きになってくれて
 ありがとうございました。」


意識したわけではなくて


自然と言葉が出て


自然と頭を下げていた。



久世先輩は何も言わず

その場を去っていった。
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