先生へ -君に詠む愛の歌-
その後、少し3人で話して

いたんだけど、だんだん

話しが途切れがちになって

そろそろ帰らなければ

ならないような雰囲気に

なってしまった。


「じゃあそろそろ行こっか。」



佳央がそう言った。


このまま帰ったら

佳央は来年まで伊波先生と

会えなくなっちゃう。


どうしよう・・・


何か、何かもう少しだけでも・・・。


「い、伊波先生!」


「はい?」


「クリスマスイブの予定
 空いてませんか??」


気が付けば私は

そんなことを言っていた。

佳央もビックリして

私の顔を見ている。


「特にないですよ。」


「壬生先生と佳央と
 私の3人でパーティー
 する予定だったんです
 けど、よかったら
 きませんか?!」


佳央はうれしそうに

少し目をうるませながら

私の方を見ていた。


「お邪魔してもいいんですか?」


「はい!ぜひ!」


「・・・じゃあお邪魔させて
 もらおうかな。」


伊波先生は優しく微笑んで言った。


やったー!!

「じゃあまた詳細は
 メールでいいですか??」


「あぁ、じゃあ私物の
 携帯の連絡先を・・・」


そう言って伊波先生は

私と佳央にメモに書いた

携帯番号とアドレスを

渡してくれた。


それから保健室を出た後

佳央に思いっきり抱きつかれて


ありがとう


っていっぱい言われた。








壬生先生になんて言おう・・・。
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