先生へ -君に詠む愛の歌-
その後、

生徒会準備室へ行った。


コンコン。


「どうぞ。」


「「失礼しまーす。」」


佳央と私は二人で準備室に

入った。


なんて切り出そう・・・。


そればっかり考えていた。


するといきなり佳央が

話し始めた。


「壬生先生!」


「ん?」


「私、毎年柚那と
 クリスマスしてきたんです!」


「ほぉ。」


「私の柚那をイブには
 貸すことができません。」


「それは困ったな。」


「けど、私にも彼氏が
 できれば今後ずーっと
 柚那を貸すことができます。」


「なるほど。」


「と、いうわけで
 今年のイブは
 私と伊波先生が
 もれなくついてきます♪」


「・・・俺のメリットは?」


「ピアス・・(ボソッ)」


「わ、わかった!
 借りは返そう
 じゃないか田元!
 4人でパーティーか~♪
 楽しみだなぁ~♪」



「楽しみですよねぇ~♪
 柚那4人でパーティー
 楽しみだね~♪」



私は目の前で繰り広げられる


なんとも言えない雰囲気の


2人の会話を茫然と見ているだけだった。


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