先生へ -君に詠む愛の歌-
久世先輩が会長に決まると

その後の副会長、会計は

すんなり決まっていった。

きっとさっきの寸劇を見て

吉岡先輩と久世先輩のことを

気になった人たちなんだと思う。

けど、書記は立候補がなかった。

まぁたしかに地味で面倒な

仕事かな・・・。


「ダーリン!僕、書記は
 柚那ちゃんじゃないとイヤ!!」



なっ!!!



急にダダっ子みたいな口調で

挙手して吉岡先輩に言ってる!

「ちょ、ちょっと先輩!」

あわてて久世先輩の手を

引っ張った。


「柚那?あぁ、藤里か。
 俺の久世の愛人か?」


「え?えぇ?!」

ちょ、ちょっと私まで寸劇に

巻き込まないでぇーー!!


「柚那は俺の女だから
 手だすなー久世。」


え?!!壬生先生?!!


「い、いつの間に?!!」


おどけて久世先輩が私に聞いてくる。



「え、あ、き、昨日かな?」



思わず言ってしまった・・・。


「まじかよぉ~~~」

頭をかかえて崩れ落ちる久世先輩。


チラっと壬生先生を見ると

私を見て優しく微笑んでた・・・。


ダメだよ先生・・・

そんなイイ声で・・・

そんなこと言わないで・・・

そんな目で見ないで・・・



私はもう恋はしません・・・


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