先生へ -君に詠む愛の歌-
*****佳央視点*****

マンションのロビーで

忘れ物と言って

壬生先生の部屋に戻った

伊波先生は

なぜか笑いをこらえながら

戻ってきた。


「どうしたの??」


「いや、なんでもないよ」


そう言ってまだ笑いを

こらえていた。


パーキングまでの道を歩く。


「だいぶ寒くなってきたね。」


白い息を吐きながら

いつもの優しい笑顔で

語りかけてくる伊波先生。


「そうですね。」


そう答えて2人で空を見上げた。


「残念ながら雪は
 降りそうにないね。」


「星は降ってきそうな
 ぐらい輝いてるのに・・・。」



このまま

この時が止まればいいのに・・・



今日は何度そう思っただろう・・・

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