先生へ -君に詠む愛の歌-
その後、

私は先生の車で送られている。


何か期待していたわけ


じゃないけれど・・・。


ちょっと拍子抜けしちゃった。


たいした会話もしないまま


自宅前に到着した。


「遅くなったけど大丈夫か?」


「はい。
 今日はありがとう
 ございました。」


「うん。また少し
 会えないけど
 連絡するから。」


「はい//」

先生が優しい微笑みで

私を見ている・・・。


「あ、あの先生。」


「ん?」


「私、記憶なくても
 ちゃんと先生のこと・・
 その、好きに
 なりましたよ?//」


「え・・///」


先生の顔が少し赤くなった。


運転席から私を抱きしめた。


「柚那・・・
 名前で呼んで。
 ちゃんと好きって
 言って?//」


耳もとでささやかれる。

私は先生の耳もとで

消え入りそうな声でつぶやく。

「貴臣・・
 好き・・・。」

「柚那、愛してる。」


「私も・・・
 愛してます・・・。」




2人で赤くなりながら

お互いの耳もとで

愛を伝え合った。



そして先生は


私のピアスにキスをして


私を放した。


「じゃあ、また連絡するから。」


「うん・・・//」



そうして私は車から降りて

走り去る先生の車を見送った。



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