先生へ -君に詠む愛の歌-
公園についたら

もう佳央は待っていた。

やっぱりなんか

すごく落ち込んでる雰囲気。


「ごめん、待った?」


「ううん。大丈夫。」


やっぱり元気がない佳央・・・

いつもの場所に座った。


「どうしたの佳央・・・」


「・・・・あのね。」


佳央がうつむいたまま


ゆっくりと話しだした。


「本当は・・私から
 話すのはダメなこと
 なんだけど・・・
 けど、私もつらくて・・」


「うん・・」


「伊波先生ね・・
 柚那のことが好きみたい・・」


「え?!」


「伊波先生からね、
 柚那のこと好きって言ったら
 どうするって言われたの・・・。」


どうして伊波先生はそんなこと・・・


佳央がゆっくりと顔をあげて


私をまっすぐ見た。


「私は伊波先生が好き。
 けど、柚那も大切。
 たとえ柚那が伊波先生を
 選んだとしても
 私には二人とも
 大切な人なんだよ・・・」


佳央の目は涙でうるんでいる。

必死に泣くまいとこらえているのが

伝わってくる・・・

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