先生へ -君に詠む愛の歌-
玉入れが終わって

すぐに生徒会議室へ急ぐ。

さっき見た配点板。

たぶんあの点数だと・・・

2~3競技分の加点が

遅れてる!!

「お疲れ様です!
 先輩!!
 加点遅れてるんじゃ
 ないですか?!」

「柚那ちゃん!
 いいとこに!!
 そうなの!壬生先生
 計算遅くて!
 イヤー!しかも私の
 出場競技整列してるー!
 あと柚那ちゃんお願い!」

先輩はあわてて

会議室を飛び出ていった。

「ごめん!柚那!
 俺が今電卓で計算してるから
 ちょっと待っ・・・」

「配点表かしてください!
 壬生先生は私の言う
 点数に変えていって下さい!」

配点表を見て、頭に今の

得点を暗記、先生に指示しながら

私も得点を変えていく。


「柚那・・・すごい・・・。」


これでもそろばん1級。

暗算も1級持ってます。

私は小学校は習い事

ばっかりやってた。

きっとママが片親なのを

気にしてまわりには

負けないようにっていろいろ

通わせたんだと思う。


「効率悪いことはキライなんです♪」


ニッコリ微笑みながら

壬生先生に言ってやった。

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