先生へ -君に詠む愛の歌-
*****壬生先生視点*****

「囲まれちゃってますね。」


柚那たちの様子を見ている

伊波が腕組みをしたまま言った。



「まぁ2人とも人気あるからなぁ
 本人たちは自覚ないけどな。」



「どうします?
 そろそろ助けに行かないと
 まずいかな・・
 ボタンがカッターシャツの方まで
 渡してる状態だし・・・
 中にTシャツを着ているとはいえ
 いい気はしなくなってきました。」


「そうだな。
 そろそろ白馬に乗った王子が
 助けに行くか~」


「ダークホースの帝王って
 イメージの方が似合ってますよ。
 僕の方が白馬の王子のイメージです。」


「うるさいポックル。」


「そろそろやめましょうよ
 ポックルって・・・」


「さ、行くぞ。」


「えぇ。」



柚那たちの方に向かって歩き出した。




「俺たちよく今日まで
 手も出さずに我慢したよな。」



「えぇ。保健の先生が
 失敗とかできませんからね。」



「今日は大暴れするぞ。」



「もちろんです。」




2人で不敵に笑って


柚那たちを取り囲む生徒たちの


輪の中に入っていった。


*****壬生先生終了視点*****
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