先生へ -君に詠む愛の歌-
それからすぐに

壬生先生が準備室から出てきた。




いたんだ・・・。


聞かれちゃったよね・・・。





「ごめん。聞くつもりは
 なかったんだけど・・・。」



先生は悪いことをしたと

いう表情で私に謝ってきた。


「いえ・・・。」


少し沈黙。


「俺も・・・
 人を好きになるということは
 思ってる以上に
 軽くないことだと思ってる。
 けど、最近ちょっと忘れかけて
 いたような気がする。
 柚那には悪かったけれど
 聞けてよかったよ。
 ありがとう。」


「いえ・・///
 私も受け売りです。
 けれど、今の私を
 築いているもののひとつです。」


なにも言わずに


壬生先生は私に


優しく微笑んでる。


私も微笑んだ。


壬生先生も



そう思って



くれるんだね。



 


直斗先生・・・



私はあなたに



勉強以外に



人としての考え方を



たくさん教えてもらいました。



今の私があるのは




あなたのおかげです・・・。



 
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