電子警察官AKI ~3日間の命~

○起動

―――システムを起動します―――


「やぁ、おはよう」


『おはようございます、博士』



仰々しいばかりのコードや機械に囲まれ、ついにAIは産声をあげた。

広い液晶画面に映ったのは、設定年齢23に見合う若い青年。


日本人特有の黒髪で髪型は清潔感を表すショートカット、瞳は何故か碧眼だ。


こうして改めて見ると、どこか日本人と外国人のハーフのような顔立ちをしている。

女受けしそうな美青年、容姿の作成を女性科学者に任せたのが原因か?


睡眠も兼ねてその辺の作成を任せていたのだ、今となってはもう変えようがないし、面倒なので変える気もない。



「お前は何者だ」


『プログラミングされた、AIです』



ふむ、声の設定もやはり爽やかな好青年か。

ここで野太い声が出されれば流石にシャットダウンする所だった。



「お前の名前は何だ」


『初期設定名のAKIです』



ネーミングセンスのない私には、こいつの名前を決める頭脳は持ち合わせていない。


これも面倒なので、初期設定名で決めた。



「…お前の寿命を答えろ」


『3日間です』



…やはり、試作品にはそれが限界か…。
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