電子警察官AKI ~3日間の命~
○合格
こいつにとっての近辺の範囲は一つの県まるごとか…。
なるほど、ハッカーと言っても、現在ハッキングしている状態の人間が対象者なんだな。
それにしても情報が曖昧だな。
ハッカーの名前と使っているコンピューター名、そしてハッキングの記録さえわかれば後は大丈夫だろ、みたいな状態だ。
あの警官達が求めているのは、詳しい住所や職業も含まれている。
全く…世話のやける連中だ、また少し弄くらねばならない。
「AKI、お前は一応試験に合格した」
『ありがとうございます』
「だが覚えておけ、合格と言ってもラインはスレスレだ。この調子ではまだ警察官とは呼べない」
『博士、質問があります』
「なんだ、言ってみろ」
『どのような対策をとれば、僕は警察官になれますか?』
「…そうだな、まずはハッカーを捕まえてみろ」
話はそれからだ、と私は画面から離れた。
今手に入ったハッカーの情報を警察署に送る。
逮捕者が一人でも現れれば、この実験は成功だ。
いずれ警察署からお呼ばれされるだろう。
『博士、宜しいでしょうか』
「なんだ、手短にしろ」
『ズボンに穴が空いています』
「……………」
なるほど、ハッカーと言っても、現在ハッキングしている状態の人間が対象者なんだな。
それにしても情報が曖昧だな。
ハッカーの名前と使っているコンピューター名、そしてハッキングの記録さえわかれば後は大丈夫だろ、みたいな状態だ。
あの警官達が求めているのは、詳しい住所や職業も含まれている。
全く…世話のやける連中だ、また少し弄くらねばならない。
「AKI、お前は一応試験に合格した」
『ありがとうございます』
「だが覚えておけ、合格と言ってもラインはスレスレだ。この調子ではまだ警察官とは呼べない」
『博士、質問があります』
「なんだ、言ってみろ」
『どのような対策をとれば、僕は警察官になれますか?』
「…そうだな、まずはハッカーを捕まえてみろ」
話はそれからだ、と私は画面から離れた。
今手に入ったハッカーの情報を警察署に送る。
逮捕者が一人でも現れれば、この実験は成功だ。
いずれ警察署からお呼ばれされるだろう。
『博士、宜しいでしょうか』
「なんだ、手短にしろ」
『ズボンに穴が空いています』
「……………」