きみといっしょに



「おぉ、永見〜。お前今日遅いな」

「ちょっと寝坊しちゃってさ」



永見くんはわたしと同じクラスで学級委員長をしている。


千鶴ちゃんとは1年生のときも同じクラスじゃなかったんだけど、
わたしの知らない所で2人は仲良くなったみたい。



「なんか…お前らすっげえ顔は似てるのに
身長とか違いすぎだろ〜。おっもろ」


「あぁ?言っとくけど、俺の身長は標準。ゆづが小さいだけだから」


「え、わたし?!」



確か…千鶴ちゃんが170センチちょっとで…
わたしは150…くらい。



「千鶴ちゃんがおっきいんだよっ」

「「いや、違うだろ」」



声をそろえて反論した2人…
爆笑してるし…。


しっつれい!!



「ゆづ、怒ったのか?」


千鶴ちゃんがケラケラ笑いながらわたしの顔を覗き込む。




―目の前にわたしと同じ顔。



でもやっぱわたしより鼻高いし…。


左目のなきぼくろも…。


同じ顔のはずなのに千鶴ちゃんの方が整っててきれいで男らしい。

悔しいぃ…。






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